桜と大和心
3月に入り、この時期になると毎週日曜日に、桜の開花まで砂子水路というところまで眺めに行っています。
砂子水路とは、門真市三ツ島を南北に縦断する水路で、春になると約200本のソメイヨシノが咲き誇るところです。
今回はまだ花芽の状態で、蕾へと育つ段階でした。
日本で桜を愉しむことが流行ったキッカケって何でしょうか?
学校の歴史の授業で習った「本居宣長(もとおりのりなが)」を覚えていますでしょうか?
三重県の大きな商家に生まれながら、全く商才がなく、和歌を詠んでばかりの生活を送っていたそうですが、後に偉大な国学者になり、桜が大和心を象徴するものだと唱えた人物です。
それまではそのような連想はなく、初めて桜が日本人の心を象徴する花だという考えを訴求し、広げていったそうです。
また、教科書には本居宣長の自画自賛像が載っており、詩が書き添えてありました。
「しき嶋の やまとごころを 人とはば 朝日ににほふ 山ざくら花」
訳(大和心は何かと人に問われたならば、朝日に輝く山桜の美しさ、麗しさに感動するそのような心だ)
―「幕末維新のリアル」上田純子編より一部抜粋-